先ほど無事に本当の (!) 初日を終えました!!
今日は復習したり、一日を公演に集中して捧げようと、朝から充実した時間を過ごせましたが、それでも劇場に入る時間に近くなると、まだ勉強が足りないような。。今日は大事な日と思えば思うほど緊張しました。。。
前回は急なことだったので緊張している暇もなかったのか、今回は時間がゆっくりと流れるような気がして、自分の出番までの時間がとても長く感じられました。
幕が開くと、ロドルフォ、マルチェッロたちのびんびん響き渡る美声がモニターから流れます。「あ〜、今日はみんな調子いいな〜!」と思いながら、自分も発声したり、復習したり。そのうちに素晴らしいロドルフォのアリア、引き続いてミミの美しいアリア。「舞台袖に見に行きたいなぁ」とすごく思いながら「今は次の出番に集中」と楽屋に流れる音だけを聞いていました。
何度も何度も聞いたことのある名曲。でも実際に名歌手二人が舞台で歌っていると思うと、自分のことには全く集中できず、すっかり聞き惚れてしまいました。こんなことなら上に行って、袖で聞き惚れれば良かったと思いつつ。。
二人のアリアが終わるともう1幕もフィナーレ。合唱の方や、子供たちがもう舞台に来るように呼ばれています。1幕と2幕の転換は長い休憩なしで続いていくので、舞台裏のスタッフも転換の用意で大慌てで集められています。
2幕が始まると私も袖に呼ばれるので、緊張も高まってきました。
オペラの舞台は衣裳も大掛かりなことが多いので、役一人一人に専属の衣裳さんがついてくださいます。皆幕ごとに着替えがあるのですが、私についてくださっている方が、コールのかかる前に「今日は少し早めに行って、ゆっくり準備をしましょう」と声をかけてくださり、コールのかかる前に舞台袖に上がりました。コートを着て、ショールをつけて、いよいよムゼッタです!出番までのこの5分くらいだけしか、本番で使うコートやショールを身に着けることは出来ないので、この時間がとても貴重なのです。こういうところが、こちらのスタッフのさすが!と思う心遣いなのです。
長いショールをどのくらいのバランスでかければ扱いやすいか、動きに合わせてどう扱えばよいかなど、ここでちょっと練習です。
そうしているうちに出番が迫ります。
一緒に舞台に出るアルチンドーロ役のマッテーオさんに「Maki」と声をかけて頂き、「緊張してる?」などと聞かれ、少しおしゃべりをかわして、いよいよ舞台に入ります。お客様からはわかりづらいかもしれませんが、カフェ・モミュスの中にまず登場します。そこでは本当のカフェさながらに飲み物を飲む客、新聞を読む客、もちろんウエイトレスやボーイもたくさんいて(合唱やエキストラの方たちです)その方達と会話を楽しみます。外を見るとマルチェッロがいるではありませんか!彼らが「乾杯だ!」と言って立ち上がるとき、私は後ろから笑い出します。
さぁいよいよ始まりました。ムゼッタのテーマとともに舞台の前方へ歩いていきます。
vien Lulu! 一声目はうまく出ました。動きも教えて頂いた通りに出来ています。舞台が進むうちに少しずつ緊張もほぐれ、仲間たちが生き生きと演じているのにつられ、私ものびのび歌い演じることができました。
マエストロノゼダも情熱的かつ冷静に、私たちを導いてくれます。
ムゼッタのアリアもうまくいきました。舞台はどんどんうまく進行していきます。
2幕が終わるとがらりとシーンが変わります。これは7月に見に来てくださる方のために今は内緒にしておきますが、21日には幕が開いたとたんに拍手が起きたほどきれいなシーンです。
ムゼッタは3幕は初めの影歌(舞台袖で歌うこと)とまた笑い声、そして4重唱だけなので、今度は舞台袖にずっと張り付いて、ミミ役のフリットリさん、ロドルフォ役のアルヴァレスさんの歌と演技にうっとりでした。4重唱のマルチェッロとのけんかのシーンもうまくいき、いよいよ最終幕です。
4幕目はロドルフォとマルチェッロが恋人を思いながら歌う素晴らしい2重唱から始まります。なんてかっこいいんだろう!!と思いながら、舞台袖に上がっていくと、そのあとは男性4人の楽しいガヴォットのシーンです。踊ったりふざけたり、子供のようにはしゃいで舞台袖のみんなも、私もモニターを見ながら大笑い。
そうこうしているうちに出番です。終わりよければ、すべてよしになりますように!と願いながら、ここからが一番大事なシーン。駆け込んでいって「ミミの具合が悪いの!」と伝えるタイミングがうまくいくか、お祈りをどう捧げるかなど、2幕ほど動的ではありませんが、慎重に言葉と動きをこなさなければなりません。私よりひとまわりもふたまわりも背も高く、体の大きな男性陣の陰に隠れないように、歌う角度や立つ位置にも気をつけて。。
最後はロドルフォとマルチェッロがとてもリアルに歌い演じ、ミミの死を本当にみんなで涙で迎えました。
第1キャストの初日にいらっしゃるお客様は厳しい方が多いから、と伺っていたのですが、お客様もオーケストラも皆立ち上がっての大拍手。多くの歓声も飛ぶ、大成功のうちに幕を閉じました。